保育参観を終わって
(2023年2月・3月・第539号「風の子だより」より)

 保育園の年間行事で大きな活動は、秋の運動会と年度末の保育参観です。いずれも園児の成長の姿を保護者の方々に観ていただくものです。

 運動会は、身体の成長と運動能力の状況が一年前と比べて発達している姿を理解していただくためです。それに対して保育参観は、内面的な心の発達を観ていただくものです。それは言葉、感情の表現、音楽や演技を通しての発表など、意識的な能力が主体になります。

 多くの保育園や幼稚園では、一般に「生活発表会」という名で行なわれていますが、風の子保育園では早くから「保育参観」という表現で行なってきました。一般の「生活発表会」の中身は、劇あそび、楽器を使っての音楽会、合唱などが中心となっています。

 例えば「劇あそび」ですと、数人の主役があって、多くの子は「その他大勢」という形式的な構成になってしまいます。達成感を持つのは、ほんの一部の子だけになります。音楽会も楽器ができる子が中心となる構成になってしまいます。

 せっかく一年間仲良く生活してきた子どもたち同士、最後の締めくくりの発表の日だけに、同じように力を発揮したいものです。

 そうした考えから、風の子のぞうさんの保育参観の形は、全体として取りくめる発表の姿を模索して今の姿になったと言えます。それは二年前まで、長年にわたり指導していただいた音楽療法士の榊先生、昨年から代わって担当してくださっているリトミックを専門とする東村先生の協力を得て、風の子らしい保育参観の形をつくってきました。今年も満足のいく結果だったと思っています。

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社会福祉法人 水仙福祉会