園児の寝具管理
2015年5月・第448号「風の子だより」より

 いまから49年前の1966年(昭和41年)に、風の子保育園では保護者会(当時は父母の会)が中心となって、第一回のバザーを行いました。朝から夕刻まで、地域の人が多数参加されて盛大な催しでした。

 このバザーの目的は、園児のおひるね用の布団を整備したいというものでした。それまでは家庭から布団を持ち込んでいました。しかし、布団の大きさはまちまちで、しかも厚いものもあれば薄いものもありました。毎日の午睡に、それは大変厄介なことでありました。何とか揃った大きさと形の布団だったらという願いが、保育者の共通の思いでもあったのでした。

 その園側の願いが保護者会でとりあげられ、園児全員の布団を整備しようということになり、その資金づくりのためにバザーを開いたのでした。そして何ヵ月も前から、バザーに出す保護者の手芸づくりが始まりました。夕食を済してから保育室に集まり、みんなで作業をしました。日曜日は朝から夕方まで集まりました。こうして色々な手芸品が出来上がりました。バザー当日は、飲食品も含め殆んどが売り切れるという大成功のものでした。

 この時の収益で、敷布団の全部を整備しました。以来、3年間かけて上布団と、毛布のすべてを整備しました。

 こうして寝具についてはすべて保護者会の所有となり、保護者の中で寝具委員をきめ管理することになりました。これ以降、若干の寝具管理費を負担していただき、寝具の更新をして運営されています。

 一般の保育所は、おおむね午睡用の布団は家庭からの持ち込みです。保育所に入所する親は、子ども用の布団を購入し、園に持ち込み、布団干しに定期的に持ち帰るということが行なわれています。一部の園ではレンタルが利用されています。

 しかしレンタルは結構高い費用ですので、負担は大変です。風の子保育園のおひるね用布団は、過去の保護者の方々のご苦労のお蔭で、全国にまれな寝具管理制度として今日まで続いていることは大変誇りに思えることです。 

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設置・運営主体
社会福祉法人 水仙福祉会