<風の子保育園の特徴>担当制保育について
2015年3月・第446号「風の子だより」より

 いよいよ年度末が近づいてきました。この1年、「風の子だより」の機関紙に、風の子保育園の特徴とでも言うものを色々な角度からお伝えしてきました。すべてを書くことはできませんが、最後に担当制保育について触れてみたいと思います。

 園における0才、1才、2才の乳児のクラスでは、担当制保育を行っています。例えば0才児のクラスに子どもが九人居れば、担任の保育士は3人が配置されます。実際の保育ではこの3人が9人の子を見るのではなく、1人の保育士は自分が担当する3人の子どもを見るという原則に立つことになります。

 この形は、乳児期の発達に関係があります。3歳未満の乳児期は、母子の依存関係が基本となって発達していきます。普通の家庭では双児の場合を除くと、おおむね一対一の母子関係で育ちます。子どもは特定の人との安定した依存関係を基盤に育つことができます。保育園では一対一で担当するわけにはいきませんので、できるだけ少ない対象児との関係を基盤におくようにしている訳です。

 このような保育をしていきますと、例えば、Aちゃんが何か具合の悪いことがあって泣いた時、Aちゃんは近くに担当外の保育士が居ても、その人ではなく自分の担当の保育士を探して訴えようとします。Aちゃんにとって、担当の保育士は、母親に代わる存在なのです。

 同じクラスの中で担当外の子どもに対して、関係がない振舞いをすることはありませんが、担当の保育士と子どもの関係を強化できるように配慮することは必要なことになります。

 こうした担当制保育は、全国の乳児を扱う保育所では広がっています。いわばクラスの中に、クラスがあるという形です。

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