幼児の保育参観
2014年3月・第434号「風の子だより」より

 今年は、新しい園舎で幼児の保育参観が行われました。これまでと違って広いプレイルームですので、演ずる子どもたちは伸び伸びと行っていましたし、観覧する保護者の方々も、ゆっくりすわって楽しんでいただきました。

 一番小さい3才児のくまさんは、小さいなりに役割を理解し、一生懸命演じている姿には、いじらしさに涙が出そうになりました。きりんさん(4才児)は、昨年の様子を思い1年間の成長ぶりに驚かされました。こんなにも変るのかという思いです。

 やはり圧巻は、ぞうさん(5才児)の和太鼓でした。昨年に続いての「鬼太鼓」です。それまでは数年「豊年太鼓」を演じていました。5五才の子が、太鼓のリズムを良く覚えているものだと感心させられます。真剣な表情で、バチを打つ子どもの姿には、此方の胸がしめつけられるような気がしました。

 風の子の保育参観は、毎年度の終りの2月頃に幼児クラスだけがクラス単位で行っています。他の保育園や幼稚園では、生活発表会という形で園全体で行う大きな年間行事の一つとしてあります。しかし、風の子保育園ではタテ割保育を行っていますので、クラスの中では年令の違いと能力差をもった子どもたちの集団ですので、形を競う行事にすることはできません。日頃の保育を求めた形で、タテ割の成果のようなものを見ていただきたいと思っています。

 実際に、保育参観での劇あそびを見ても、5才児ぞうのリードの中で、きりん、くまの子どもたちが余り違和感なく全体と調和していることを感じます。これが子どもの世界です。学校のように、一つの課題をいっせいに提起して、共通に理解を求める形では、受けとめる側がデコボコでは効果に時間がかかります。タテ割保育では、みんなが同じように出来ることを期待していません。5才がすることを、4才は4才なりに、3才は3才なりに理解して反応すればよいのです。その姿が、全体で行う劇あそびに現れています。そして、きりんはきりん、くまはくまの表現活動の中で見ることができます。

 その意味で、保育参観は子どもの発達を理解する大変良い機会です。

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