「本人の気持ちに寄り添った支援」

 社会人になって2年が経つ。学生時代の実習やボランティアがきっかけで「障がいのある子どもと関わりたい」と思い姫島こども園に就職した。

 1年目のクラスには新入園児が多く、母子分離を嫌がって泣き続ける、玄関から離れないなど、いろいろな状況の子どもがいた。このような子どもに対して、どのように接すればいいのか、どうすれば泣き止んで部屋に入ってくれるかを考え、玄関で泣き続ける子どもには「大丈夫やで」と声かけをすることが多かった。

 そんなわたしを見た先輩職員から「『大丈夫』ばっかりじゃなくて『さみしいな、ママとバイバイするの嫌やったな』って気持ちを受け止めてあげたら」とアドバイスをいただいた。

 私は「この場をどうにかしないと」という思いが強く、子どもの気持ちを聞けていないことに気づいた。それからは本人の気持ちを受け止めるような声かけを心がけた。そうすることで子どもが少しずつ私に心を開いてくれ「この先生なら安心できる、甘えてもいいんだ」と頼ってくれるようになり、本人の気持ちに寄り添った支援の大切さを身に染みて感じることができた。

 2年目になった今でも迷うことはあるが、これからも行動の意味を考えながら本人の気持ちに寄り添った支援ができるよう努めていきたい。

姫島こども園・児童指導員(平成28年入職)

第67号(平成30年3月発行)より

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