2011年連続発達講座・第4回「どんな行動にも意味がある〜ライフサイクルの視点から〜」
(平成23年年9月17日)

日時 : 連続講座2日目 2011年9月17日
午前9時30分〜午後4時30分(受付 午前9時10分)
会場 : 大阪府教育会館 たかつガーデン
(大阪市天王寺区東高津町7-11 пF06-6768-3911)
対象 : 保育士、幼稚園教諭、教師、福祉関係者、家族、
その他関心のある方
内容 :
連続講座1日目の講座まとめ 松端克文
事例 学童期・成人期の実践
B「『イヤ』でも『いい』と言ってしまう僕」
C「自分で決めたい!でも気を遣って『言いにくい』」
講演 赤塚光子
「一貫した支援の重要性〜ライフサイクルの視点から〜」
講演 鯨岡峻
「支援の原点をもとめて」
映像詩
「目に見えない大事なものを…」
連続講座2日間の講座をとおして  松端克文
参加費 : 【一般】1日につき2,500円、両日参加の場合4,500円
【学生】1日につき1,000円、両日参加の場合2,000円
問合せ : アイ・サポート研究所
〒533-0004 大阪市東淀川区小松1-13-3 水仙福祉会内
<TEL>06-6327-7675 <E-mail>i_support@suisen.or.jp

報告 写真 ⇒参加者の声
 第2回連続発達講座が9月10日、17日の2週にわたって開催されました。保育士、福祉関係者、幼稚園教諭、教師、保護者、学生など、法人職員を含めて、両日とも約200人、延べ計400人の方々に参加していただきました。

 今回は、各講座に於いて、それぞれ2事例の発表がありました(@通園施設と保育所の連携した障がい児保育の実践、A通園施設と保育所を通して個別支援から集団参加に繋がった実践、B通園施設から保育所、学童保育まで連携して支援した実践、C成人期の人の自己決定支援の事例)。4人の講師の先生方(1日目の10日は寺見陽子・神戸松陰女子学院大学教授、松端克文・桃山学院大学准教授(現教授)、2日目の17日は赤塚光子・元立教大学教授、鯨岡峻・中京大学教授、松端克文・同)には、各専門の立場から、事例発表を受けて支援方法の整理と本人の気持ちを読み解き、また、関係発達の視点、発達心理学の知見から、能力促進に偏らず、心に焦点を当てることの重要性、「いかにして信頼関係を築くが要」という基本理念の再確認に繋がる貴重なお話をしていただきました。

 また、法人の岩崎隆彦・姫島こども園園長からは、行動のコントロールに焦点化した『行動対応』と、関係性と心に焦点を当てた『意味了解』のアプローチの違いが分かりやすく提示されました。このことは、幼児期から学齢期、成人期を含めて、障がいの種類や程度に関係なく、「行動には意味がある」という視点に立ち、一貫して、「地域で暮らす」生活を支援してきた当法人の実績を検証し、今後目指すべき支援の方向を確認する良い機会になりました

 特に昨今の「発達障がい」に対する様々な見解の相違は、支援者の支援活動並びに利用者に大きな混乱を与えています。外から行動をコントロールしようとする方法は、それを享受する側の障がいのある人たちは、与えられる支援に対して受け身になるしかなく、ここに支援者が常に真摯に、本人の側に立った支援をめざす意味があります。限りなく「本人主体を目指す支援」を求め続けていくことが必要です。
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写真

風の子保育園・児童館の発表
(2日目・9月17日)


ワークセンター豊新の発表
(2日目・9月17日)

赤塚・元立教大学教授による講演
(2日目・9月17日)


鯨岡・中京大学教授による講演
(2日目・9月17日)


会場全体の様子
(2日目・9月17日)
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参加者の声
 参加された皆様からの多くのご意見・ご感想をいただきましたが、一部を抜粋して紹介します。

◆2日目(9月17日)
保育士さんから
自分の気持ちを分かってもらえることから、心の向きが物から人へ変わっていき、素直な気持ち出せるようになったことが、エピソードを通じて分かりやすかった。
言いたいことを言えず問題行動を起こしても、支援者が代弁したり、他児との橋渡しをすることで、自分の存在を認めてもらえるという経験から気持ちを主張していく事ができたという話を聞けて良かったです。
本人の変化と共に周囲の変化があったからこそ、より良い方向へと進んだように思います。本人だけでなく、自分や周囲も変わっていくことが大切だと思いました。

親御さんから
ご本人も支援者も“主体”であり、“相互主体”の関係の中で支援を行なっていくことの大切さにはとても共感しました。
障がいとか、発達とか、学校で習ったこと、ステレオタイプで思い込んでいた捉え方が、とても危険なことが分かった。発達というものが、人間の発達課題をクリアしていくものではなく、人生80年の中で、経験の中で、育ち育てられていくものというのが“ナルホド”と思った。

学校の先生から
小さい時受けたしんどさを大人になって必死に訴えている姿、そういう思いをくみ取ることができた職員の方。心に寄り添って解ろうとすることで見えることがちゃんとあるんだと強く思った。気持ちを受け止めるということ、これから考えていきたいと思います。

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