2010年発達講座・第1回「どんな行動にも意味がある〜発達障害を考える新たな視点〜」
(平成22年年7月24日)

 集団になじみにくい、ことばが出ない、こだわりが強い、等々の広汎性発達障害といわれる子どもたちの問題は今、現場の関係者にとって大きな関心事になっています。一方、こうした発達障害に対するいろいろな考え方や療育方法が氾濫しています。これは障害児・者を支援する現場実践者にとって、混乱と不安を与える状況をつくっていることでもあります。
 このような時期だけに、子どもから成人までのライフサイクルを通した視点をもって障害児・者にとって、「どんな行動にも意味がある」というテーマで2回の連続講座を企画しました。
 子どもの発達について造詣の深い鯨岡峻氏(中京大学心理学部教授)、障害者福祉の理論的指導者である松端克文氏(桃山学院大学社会学部准教授)と赤塚光子氏(元立教大学コミュニティ福祉学部教授)をお迎えし、具体的な事例をともないながら内容を深めていきたいと思います。

日時 : 1日目 2010年7月24日
午前10時30分〜午後4時
会場 : 大阪市立北区民センター
対象 : 保育士、幼稚園教論、教師、福祉関係者、保護者、学生、
その他関心のある方
内容 :
講演 鯨岡峻
「発達障害の基本的な捉え方〜関係障害と関係発達支援〜」
シンポジウム まとめ:松端克文
「本人との関係を通して行動の意味を考える」
参加費 : 【一般】1日につき2,500円、【学生】1日につき1,000円
問合せ : アイ・サポート研究所
〒533-0004 大阪市東淀川区小松1-13-3 水仙福祉会内
<TEL>06-6327-7675 <FAX>06-6327-7676 <E-mail>i_support@suisen.or.jp

報告 写真 ⇒参加者の声
第1回は7月24日(土)大阪市北区 区民ホールを会場に、280人という多くの方にご参加いただきました。午前は子どもの発達について造詣の深い鯨岡峻氏(中京大学心理学部教授)にご講演をいただきました。テーマは『発達障碍の基本的な捉え方〜関係障碍と関係発達支援〜』でした。午後は松端克文氏(桃山学院大学准教授)にコーディネーターとしてご登壇いただき、シンポジウムを開きました。シンポジウムでは当法人の施設、松村昌子・風の子そだち園園長、田代直美・ワークセンター豊新主任、岩崎隆彦・姫島こども園園長が事例とともに発表をし、『本人との関係を通して行動の意味を考える』をテーマに話し合われました。
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写真
237人の参加者が集った北区民センター


あいさつする松村理事長


司会は加藤・ワークセンター豊新施設長です

鯨岡・中京大学教授の講演が始まりました。テーマは『発達障害の基本的な捉え方
〜関係障害と関係発達支援〜』です


熱心に聞く参加者


ただいま考え中…

理事長、風の子そだち園園長、姫島こども園園長も熱心に聞いています


午後からはシンポジウムが始まりました


障害児保育初期の頃の映像を伴って…


発表する岩崎・姫島こども園園長

発表する松村・風の子そだち園園長


発表する田代・ワークセンター豊新主任


発表の合間と最後に講評をする
松端・桃山学院大学准教授
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参加者の声
【学生】
  • 一人ひとりは違う人間。「発達障害」でひとくくりにしていたと改めて感じた。

  • 行動には理由がある。気持ちを考えずに注意していた。

  • 「できないところ」に目を向けるのではなく、そこで生じる困難へのアプローチが大切。

  • 私の在籍する大学の教授とは違った考え方を聞けて、私自身の考え方が変わった。

  • 本人の心を開くには信頼関係を築くことは当りまえ、だが、難しい。
【家族】
  • ほかの講座は分析が主、基本的な捉え方、根本のものが理解できた。

  • 親も育てられる、子どもの邪魔にならないように歩いていきたい。

  • 意思、心を一番に考えて周りが学ぶ、生涯通して必要なこと。

  • 弟がダウン症。本人のためと気持ちを押しつけがちだった。本人の「困り感」は本人にとって辛いものだと改めて感じた。

  • 知らず知らずに子どもにプレッシャーをかけていると再確認、反省。

  • 教師は理解が乏しく困る。特に40歳以上のベテラン教師。先生に受講して欲しい。

  • 私が成長しなくてはと、立ち止まって自分自身を見つめ直す良い時間を持てた。
【教師】
  • 自分の実践は「させる」ことに基づいていると気づいた。

  • 事例が聞けて良かった。
【保育士、施設職員、その他】
  • 職場での迷いに、大変良いアドバイスとして聞けた。

  • 発達とは育てられ、育っていくもの、心の声を感じ取れるように保育を振り返りたい。

  • 大人の都合になっていることはおおいに反省すべき。

  • どのような課題を与えるか、改善できたか、結果が出せたかという思考を常に持っていた。心に寄り添うことを考え直したい。

  • 今回のテーマは健常児にも共通。保育園でも役立つ。

  • 子どもの行動を見逃してはいけない。「障害」で片付けるのではなく、行動には全て意味があり、子どもからのSOSだと感じた。

  • 「問題行動」はこちら側が作ってしまうことがある。本人の心を改めて感じなければいけない。

  • 「させる」ことになってしまっていることに反省。

  • 療育支援上で母親や父親への支援も本人支援と同じぐらい大切であると再確認。

  • 専門機関の診断名で支援してきた。行動面、能力面重視、遅れを取り戻す支援中心でした。心の面のとらえの不十分さを深く反省。

  • 専門家の分析に意味があるのかと疑問を感じていた。関係性からのアプローチは分かりやすい。

  • どのプログラムがいいのかということより、「子どもの心に目をむけているか」こそが論議されるべき。テクニックばかりが先行していたと反省。

  • 障害の有無に関わらず、対人関係の基本を学べた。

  • これまでになかった視点の講義だった。

  • 本人主体の支援が大切。障害名はそれほど必要ではない。

  • 学童期の事例は驚きとショックを受けた。理解されて変わっていく事は実感できた。つき合う職員のエネルギーがないとできない。

  • 見る、見られる関係、子どもの無理は困らせることが目的ではない。わかって欲しいことがある。日課、時間を越えて寄り添う勇気を持ちたい。

  • 講座全体に感銘、シンポジウムに心を打たれた。涙が出そうになった。

  • 問題行動の中にその人の願いがある。それを見つめることができる自分を目指したい。

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